恋のキューピッドは怪獣でした!

「何、ぼーっとしてるの?
早く行かないと…」

「え?行くって…どこに?」

「どこって、お風呂はもうわかしてあるの?」

「え?いえ…
史郎さんが、自分のことは自分でするって言われてたので…」

「何?じゃあ、お風呂の支度とか掃除はしてないの?」

「え?……そ、そうですが…」

「まぁっ!!」



手島さんは、目を大きく見開いて、いかにも驚いたような…そして、私を責めるような顔してる。



「で、でも…史郎さんが自分のことは自分でするって…」

「今すぐ、行って来なさい!!」

「は、はいっ!」



私は、急いでお風呂場に走った。
すると、そこには史郎さんがいて…



「……何?」

「あ、あの…手島さんがすぐにお風呂を沸かして来いと…」

「あぁ……」

史郎さんは苦笑する。



「大丈夫だ。風呂くらい自分でわかせるから。」

「あの…もしかして、以前は手島さんがお風呂をわかされてたんですか?」

「え?まぁ、そうだけど…」



そうなんだ…じゃあ、やっぱり私もやらないといけないか?



「で、では、私が……」

「もう済んだ。
あとは風呂が勝手にやってくれるから。」

「す、すみません。
あの、明日からはちゃんとやりますから。」

「……そう?じゃあ、頼むよ。」

「は、はい。」