恋のキューピッドは怪獣でした!

「……どうかしたのかい?顔が赤いよ。」

「え?……こ、更年期かなぁ??」

「酷くならないうちに、病院にでも行った方が良いよ。」

「あ…は、はい。そうですね。」

更年期と言って、納得されてしまうのが切ないよ。
でも、バレなくて良かった。
手島さんは意外と勘が良さそうだから、注意しないと…
って、考えすぎ??







「ご馳走様、とても美味しかったよ。」

「お粗末様でございます。」



また新たな週が始まって…私は、相変わらず手島さんにしごかれながら、食事を作る。
やっぱり、手島さんに言われる通りに作ったものは間違いなく美味しい。
こんなのが、教わらずに作れるようになったらすごいよね。
でも、私がここにられるのはあと少し。
残念だけど、きっと、そこまでにはなれないな。



「あ、すまないけど、風呂わかしてくれるかな?」

「はい、ただいま!」



私がお風呂場に向かうと、史郎さんがそこに来て…



「手紙、読んだ。」

それだけ言って、史郎さんは部屋の方に歩いて行った。
私は、心臓がドキドキして…
馬鹿みたい。
史郎さんは、手紙を読んだって言っただけなのに…意識し過ぎかも。



でも、昨日の私の気持ちをわかってくれたのかな?って思ったら、やっぱり、嬉しいような照れ臭いような気がして…
私のドキドキはなかなかおさまらなかった。