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それから少し経って、女が立ち止まった。

女の視線の先には1軒の家。
たぶん、コイツの家だ。


やべぇ、俺、何してんだ…。
改めてそう思う。


「 入んねーの? 」


いつまで経っても家に入ろうとしないから
聞いてみる。



『 ん、、じゃあね。 ありがとっ…。 』



そっけなくそれだけ言うと、
そいつはドアの向こうに消えた。


ありがとっ…か、、


そんなん、言えるんだ。あいつ…


なんとなく意外だった。



俺も帰るか…。

そう思って足を進めた。




ーーーーーー ガシャンッ ーーーーー


ん?


ーードンッ、、ーーーー、バンバンッーーー



何だよ、、この音。




ーーーー お前さえっ…
お前さえいなければっーーーーー


はっ?


外まで聞こえる怒号。
何なんだよっ、、これ。