「ねえ。お話をしよう」
と、かすかに顔を赤らめて、
少年に語る。
「うん。いつまでも、お話をしよう」
と、少年が答える。
その胸は、
喜びでいっぱいだった。
華奢な少女の、
手のひらが、
少年の、
幼い手をグッと引いて、
月明かりの差し込む、
ベッドの部屋へと案内した。
「ねえ」
と、少年は言った。
「なあに?」
と、少女は言った。
「まだ手洗いと、うがいをしてない」
心配そうな顔をする少年に、
少女は答えた。
「今日くらいは、いいよ」
「そうだね。今日くらいは、いいか」
と、少年はまた、
ふふふ、と笑った。


