「じゃあね。」

「うん、また。」

分かれ道で僕らは手を振る。



彼女が反対方向に歩いたのを見て、僕も歩き出す。


彼女を家まで送ってあげたいのだけど、なぜか毎回断られる。
それはやっぱり、恋愛対象の男として見られていないからではないかと、少し落ち込む。


それでも、彼女とこうやって6日間、一緒に過ごせただけでしあわ……
「っ!」

突然、背中が温かいものに包まれた。