先生と17歳のあいだ





「……ぷっ、はは。ごめん。あはは」

先生は堪えきれなかったように笑いはじめた。


たしか金曜日にも先生に吹き出された気がするけど、今回はなにに笑っているのか分かっている。



「仕方ないでしょう。本当に逃げたと思ったんですよ」


四つん這いで隙間を覗き込んでいた自分の姿を想像すると、顔から火が出るほど恥ずかしい。



「いや、必死に探してくれたことは嬉しいよ。でも、カメ、カメって!普段の的井とのギャップがじわじわくる」

「だってカメの名前なんて知らないし」

「うん。名前はない。でもカメのことを連呼してる姿が普通に可愛くて」

「……っ」


可愛いなんて言われ慣れていない私は激しく動揺する。「もういいから忘れてください」と、私がため息をはいても先生はずっと無邪気な笑顔を浮かべていた。