先生と17歳のあいだ





自分の首を絞めると分かっているのに引き受けてしまうところが私の悪すぎる癖だと思う。


私は特別活動室を出たあと昇降口に向かって、上履きからローファーに履き替えた。そして「はあ……」とため息をついたところで、中庭から郁巳先生が歩いてきた。



「お、委員会お疲れ」


先生はボールを抱えていた。どうやらドッジボールを切り上げてきたらしい。



「どうしたんだよ、浮かない顔して」


先生のパーカーが土埃で汚れていた。

こっちは先に帰った男子のぶんまで委員会に参加してきたというのに、先生は本当に呑気というか、気楽で羨ましい。



「……私、書記をやることになったんです」


「まじで?すげえじゃん」


「……すごくないです。私は嫌なんです。空気みたいに影を薄くして委員会も過ごしたいんです」


書記がどんな役割なのかまだ把握できてないけど、きっとホワイトボートにみんなの意見を書いたり、聞き逃してしまったことを確かめにいったり、少なからず人と接しなきゃいけない場面が数多くあると思う。


ああ、考えただけで憂鬱だ。


憂鬱を通りこして逃げてしまいたいぐらい。