もちろん代わりに言ってよと頼めるペアの男子はいないので、私はゆっくりと立ち上がる。
……ドクン、ドクン、ドクン。
ああ、この感覚。
急に追い詰められたようになって、五感が狭くなって、逃げ場がないと頭が真っ白になっていく。
早くなにかを言わないと、おかしいと思われる。
なのに、喉が塞がれたように声が出ない。
「どうしました?」
和谷先輩が心配そうに問いかけてきた。
周りも次第にざわざわとしはじめて、恥ずかしさで私は顔を上げられなかった。
「なにしてんの?もしかして考えてこなかったの?」
上級生からの野次が飛んできた。
もうダメだと泣きそうになる中で、私を助けてくれたのは……。
「座っていいよ。週目標はまだ取り入れたばかりだし、他の人の意見も聞きながらこれから考えていけば大丈夫だから」
委員長である和谷先輩だった。
先輩がそう言ってくれたおかげで順番が次のクラスになり、私からの注目は逸れた。



