先生と17歳のあいだ





それから家に帰って自宅のドアを開けると、玄関に見覚えのある二足の靴が並んでいた。


……あれ、なんで……。


私は慌てて明かりが付いているリビングへと急ぐ。そこにいたのはダイニングテーブルに向かい合わせで座っているお父さんとお母さんだった。



「おかえり。六花」

ふたりの声が綺麗に重なる。



「え、う、うん。ただいま……」


私は夢でも見てるのかな。


お母さんたちが一緒にダイニングテーブルに座っているのも、リビングに家族三人で集まったのもいつ以来だろうか。



状況が理解できずに目を丸くさせている私に、お父さんが「六花もこっちに座りなさい」と、空席を指さした。


テーブルは四人掛けだけど、自分の指定席は決まっていて、私はお母さんの隣に腰を下ろした。



「いつもこの時間に帰ってきてるのか?」

「う、うん。大体は」

「最近は日が短くなってきただろう。家の前は特に外灯が少ないから危なくないか?」

「平気だよ」



お父さんとの会話が久しぶりすぎて、私のほうがぎこちない。



お父さんってこんな顔だったっけ。こんな声だったっけ。


ずっと他愛ないやり取りでさえしてこなかったから、嬉しさで泣きそうになる。