それから私たちはバスに乗って新千歳空港に向かった。手荷物検査もスムーズに終わって、再び出席番号順で座席へと座る。



「あー北海道が遠くなっていくよ……」


飛行機が飛び立って地面から車輪が離れると、生徒たちはみんな寂しそうに窓からの景色を見つめていた。



そして、羽田空港に到着したのが16時半。もちろん行きと同じように生徒たちはここで解散して、各々の交通手段で家へと帰宅することになっている。

  
預けていた大きな荷物を受け取ったあと、私たちはクラスごとに集合した。



「みんな修学旅行お疲れさまでした。土産などで荷物が重くなってるヤツが大半だろうけど、しっかりと自分の持ち物には責任を持って安全に家まで帰るんだぞ」


郁巳先生の言葉に、クラスメイトたちが「はーい」と返事をする。


元気な声でもみんなが疲れていることは知っているので、先生の話はとても短く終わった。