先生と17歳のあいだ





こんな風に社交性が崩れるまでは、ただの人見知り程度のことだったと思う。


小学校の低学年までは登下校や移動教室を一緒にしてくれる人はいた。


話の中心にはいなくても、楽しい会話の輪に溶け込むことができていた時期だってある。

たぶん私はバレたくなかった。


周りが思うよりもずっと人と関わることが不馴れなことを。

みんなと同じようにはしゃぐことができないことを私自身が認められてなかった。


でも作文発表の時に失敗して、次の日にはもう楽しい輪には入れてもらえなくなってた。


学校が一気に嫌いになって、人が一気に怖くなって。そういうことを喧嘩ばかりの両親には相談できなかった。


だから私は今でも人が怖いし、自分の意見も言えないし、信じてもいない。でも……。



――『教室にいる時も登下校の時も自分が寂しそうな顔をしてるって気づいてないの?』


あっさりと郁巳先生に見抜かれてしまったこと。


本当は、少しホッとした。

もしかしたら先生には、先生になら……。



「ちょっと、いくみん強すぎでしょ!」


風紀委員会が行われる教室に向かう途中で、なにやら中庭が騒がしいことに気づいた。