先生と17歳のあいだ





「なあ、腹へんない?俺もう食うもの決まってんだけど的井はどうする?」


私のメニューを取り上げただけかと思いきや、ちゃっかりと先生はステーキのページを広げていた。



「……え、食べるんですか?」


思わず私は拍子抜けの声を出す。



「うん。あ、ハンバーグも旨そう」



どうして、先生はこうなのだろう。

どうして先生は、私の予想をこんなにも簡単に飛び越えてしまうのだろうか。



「……聞かなくていいんですか?私がこんな時間にファミレスにいる理由」


「聞いてほしいなら聞くけど、まずは腹ごしらえが先」



先生がこの調子だから緊張していた自分も、話す内容を探していたことも、どこか遠くへ飛ばされてしまった。



きっと先生は重たい空気にしないようにしてくれている。

私が夜にひとりでファミレスにいる時点で、色々と察してくれてることは分かっていた。