先生と17歳のあいだ





「まあ、参加したいならいいんじゃねーの。自主的に来るなんていう物好きは的井ぐらいだけど」


先生は深く勘繰ることはなかった。



……補習授業、か。


去年も参加することはなかったし、夏休みの間に制服を着ることはないと思ったから夏用のスカートはクリーニングに出してしまった。


でも、明日の予定がある。先生の顔が見られる。


それだけでなんだか気持ちが大きく弾んだ。




先生はそのあと私が持ってきたゼリーを冷やすと言ってキッチンのほうへと向かった。


私はゆらゆらと揺れているカーテンに導かれるようにして窓際に立つ。外にいた時は風なんてひとつも吹いてなかったのに、先生の家は四階だから風通しがよかった。



「これならエアコンも扇風機も必要ないですね」


「日中はな。でも夜は蒸し暑いよ」



夜という言葉にベッドが目に入った。


私もベッドを使ってるけれど、先生はひとりで寝るには大きなサイズのものだった。もしかして寝相が悪かったりするのかな……。



「寝室を覗くなんてスケベだな」


先生がカウンターキッチンから顔を出す。



「スケ……ち、違いますよ!仕切りがないから視界に入っただけです」


そう、先生の家はリビングと寝室が繋がっていて、間切りとなる壁は開けっ放しになっていた。



「ムキになるなよ」
 
「ムキになってなんか……」

 
と、次の瞬間――ピンポーンと部屋にインターホンが鳴り響いた。