先生と17歳のあいだ





「ねえ、今日の体育ってさ」

「昨日のドラマ見た?」


友達と楽しそうに雑談しながら登校してくる生徒たちの中で、一際目立っている人物を発見した。



「……ふあ」

人目を気にせずに大あくびをしているのは郁巳先生だった。



教師はもちろん生徒よりも早く学校に来るものであり、生徒と一緒に登校してくる先生なんて聞いたことがない。



「いくみん、おはよー。今日車じゃないの?」

「ってかどこ住んでんの?遊びにいきたい」


先生を見るなり、すぐに生徒たちは声をかける。



「はいはい、おはよう。ほら、横並びにならないで歩けよ」



どうしてだろう。

先生を見ると、ちょっとイラッとする。



だって先生はすごく自由で縛りがない。

それがキラキラしてるように感じるのは、私が断れずに背負ってしまった委員会のせい?

それともやっぱり目が疲れるほどカラフルな、先生の服装が原因だろうか。




「こら、なんだ。そのズボンは!!」


と、その時。一緒に挨拶運動をしていた生徒指導の先生が男子生徒に向かって声を荒らげた。



「腰パンは禁止されてるだろ!ネクタイもちゃんと締めなさい!」


服装を直さないと校門を抜けられない決まりなので、怒られながら足止めされている。