別に校内で授業を受けてる時も毎時間会うわけではないし、家に帰ってしまえば顔を合わせるのは次の日の朝。
冷静に考えれば5時間なんて大したことはないのに、ずっと姿を探していたからだろうか。
先生に会えたことが久しぶりのような気がして、緊張していた鼓動よりも胸がぎゅっと絞まる。
「玉入れの選手、入場です」
生徒会役員のアナウンスが流れると、私は押し出されるようにしてグラウンドへと入った。
玉入れは各学年ごとにできるようにカゴは五つ準備されていた。
紅白というイメージが強い玉入れも今は玉の色もカラフルで、赤、青、緑、黄色、オレンジと各クラスカラーに合わせたものが用意されている。
私たちは赤組なので当然、赤の玉が散乱している場所へと立つ。
そして全員の準備が整うと、グラウンドにホイッスルが鳴り響いて一斉に競技が開始された。
次々と投げられていく赤い玉。
自分のものが入っているのかどうかさえ分からないけれど、私は拾っては投げてを繰り返す。



