先生と17歳のあいだ





「そんな調子で教員リレー出られるんですか?」


「リレーは最後だから余裕だよ」


たしかに教員リレーはクラス対抗リレーの前。プログラムによると15時40分からなので、あと7時間はある。




「……先生、教員リレーのジンクスって知ってますか?」


「は?なにそれ?」


先生に即答されて私は「い、いえ」と口を濁す。


私もジンクスなんて信じていないけれど、練習中に城田さんに聞いたら彼女も知っていたので少なからず生徒の中では有名な話なんだと思う。


 

「っていうか、それ禁止だから」



突然〝それ〟と、先生が指さしたのは私の首元にあるハチマキ。

原則として頭にしないと失格になるというルールがあり、私はハチマキを首からリボン結びにして下げたままだった。



「あ、すいません。今します」


私はハチマキの結び目をほどく。



「後ろ向け」

すると、先生が私のハチマキを奪い取った。



「え、う、後ろですか?」

「うん。早く」


何故か私は急かされるようにして指示に従った。


背後から伝わってくる先生の気配。音がしない教室では時計の針でさえうるさく聞こえてくる。



……ドキドキ、と騒がしくなる心臓。


先生は後ろからハチマキを私の頭に当てて、そのまま後頭部に結んでくれた。