先生と17歳のあいだ





「……なにじゃねーよ。盗難防止のために教室の鍵を閉めにきたんだよ」



先生の声に覇気はない。ホームルームの時から様子がおかしくて、今だって足元がフラフラとしている。



「先生。体育祭の日に二日酔いはさすがにどうかと思いますよ」



どうやら昨日、前夜祭という名の飲み会を教員たちでやったらしい。詳しいメンバーは知らないけれど、多分カメのことを相談している生物の先生と、お酒好きで有名な古典の先生辺りだと思う。




「バカ。二日酔いじゃねーよ。俺は身体に入れた酒は全部血液になる体質だから……おえっ」


「ちょっと、本当に大丈夫ですか?」 



私は先生の背中を擦る。教員の中で先生は一番若いから、きっと飲まされてしまったんだろう。  


郁巳先生以外の先生はクラスを持ってないから、今日は簡易テントの中で応援するだけ。一方の郁巳先生はこれから色々と動かなくちゃいけないっていうのに……。