「構わん、続けろ」 春の言葉に、奏多はそのまま結界を張った。 半分以上をその中に閉じ込めたが逃げ出した虫は新たな群れを作っていた。 「隠れても無駄だ。匂いがする」 結界から逃れた虫たちは美月を追おうとする。 「…発動までに時間がかかりすぎだな、奏多。本当にお前に澪が守れるのか」 春は奏多を挑発する言葉を言うと、その左手は炎に包まれている。