「いや、本当に出るらしいぞ」


美沙の頭に腕を置いてきたのは、もう一人の幼馴染の和樹だ。


「はぁ?高校生にもなってそんなの信じてんの?
さすがオカルトオタク」


美沙はわざとらしく拍手をした。

「俺は、オカルトオタクじゃなくて民俗学が好きなだけだ」

「ふーん 、てか頭に置いてる腕重いんだけど」

「悪りぃ」

和樹は美沙の頭に置いてある腕をどかした。