シタイカクシ

「そう?俺、将来イケメン実力派俳優になろうかな」

「キラン」とポーズを決める和樹。

「イケメンは要らないでしょ」

美沙は冷めた顔で左手を横に振った。


「さっき、先生と何話してたの?」

深雪が美沙に聞く。

「なんか、コンクール出さないかーって青山先生に言われたからどうしようかなって」

美沙は深雪にコンクールのホームページをスマホで見せた。

「何のコンクールだよ」

和樹は興味ありげに覗いてきた。