――さっ、帰りましょう。

私これから行くとこあるんだ。」


「・・・姉さんが言い出さないから、こっちも聞かなかったけど、

会社のご褒美旅行、年下の男といったって噂ですよね。

・・レンタルDVD屋さんだったりして。」


“・・・鋭い。


確かに右の席の子なんだけど。”


私の体調不良を心配する松永と別れて帰宅した。


途中、レンタル店を覗いたが彼の姿はなかった。


“バイト、休んだのかなあ・・・。”

取りあえず歯磨きし、口紅を直して家を出た。