「堪能した?ずいぶん中にいたけど。」

「え、えぇ。まぁ。
 すごく可愛かったです。」

 途中からはモルモットが可愛いからというのとは別の理由で中にいたんだけど。

「俺も可愛い写真が撮れた。」

 携帯を差し出されて、そこに映し出されたのはモルモットを撫でて至福の顔をしている私。

「え、それ、え?」

 モルモットなんて撫でられている背中しか映ってなくて可愛いって、それってどういう意味??

「壁紙か待ち受けにしようかな。」

「からかわないでください。」

「なんだ。からかってないぞ。
 可愛いから可愛いって言っただけだ。」

「モルモットが、ですか?
 それとも……。」

「さぁ。それはどうかな。」

 意地悪な顔を向けられて、微笑んでたなんて絶対に嘘だ!って確信に近い思いが浮かんだ。