「内田が次に恋人が出来るまでのリハビリとして付き合うというのでどうだ。」
「リハビリって。」
「男が信用できなくて、一生1人で生きていく!とでも思ってそうだったからな。」
「それは、そうですけど。」
「じゃ、そういうことで。」
「え、ど、どこへ?」
「部屋へ行くんだが?」
「え、だって、そんな……。」
「俺にどうしろと?」
浮かしていた腰を再びソファに下ろした高宮課長へ訴える。
「ここにいてください。
それで、手を……繋いじゃダメですか?」
「は?」
呆れた様子に心が折れそうになりつつも思いの丈をぶつけた。
「高宮課長、消えちゃいそうだから。」
「は?」
「あの、酔って帰ってきた時も。
確かにここにいるのに、どうしてか消えちゃいそうに思えて捕まえなきゃって。」
「で、そばを離れなかったら、あぁなったって?
慈善事業で襲われてたら元も子もないだろ。」
「慈善事業じゃありません!私は!!!」
冷たい眼差しに言葉を続けられなかった。
冷静な言葉が胸に突き刺さる。