晴真は静かに口を開いた。
「やっぱり俺達、戻らない?」
「……はい?」
「俺、やっぱり藤花しかいない。」
おしぼりをつかむ手が震える。
あんなに、あんなに……私は思い悩んだのに。
「どうして、そうなるの?
彼女のことを詳しく話してくれるっていうから………。」
だから会いに来たのに。
今さらそんな泣き言を聞きたくて来たんじゃない。
かろうじて言葉を吐き出した私に対して、晴真は何かに驚いたように目を見開いた。
その後に顔つきが変わったのが分かった。
「なんだよ。高宮って奴とヤッたのかよ。
俺には散々もったいぶったくせに。」
ヤッ………。
殺られそうではあるけど……。
そんな見当違いなことを考えている私へ手を伸ばされて顎を強く掴まれた。
そのまま乱暴に引き寄せられる。
ヤダ。何?怖い!

