「本当によかったのか。青葉ちゃんの記憶を奪って」 「あんなショックな出来事に遭遇したこと覚えてたら、一生のトラウマでしょ」 「後悔は?」 「もちろんないさ」 「……そうか」 「叱らないの? マスター」 「なにを」 「僕に言ったでしょ。青葉に力を使うなって」 「ああ。あれは俺の親心だ。お前がいいならそれでかまわんさ」 「お節介オヤジ」 「はは」