「わ、わかりました」


――かかった。


財布から五万取り出すと僕に渡してくる。

やっぱりそのくらいは持ってたか。

高そうなダイヤのピアスついてるもんねえ。


そのよくわかんない服もブランド物だ。

メガネだってそれなりに高いはず。


五万くらい痛くも痒くもないだろう?


「それで。私はどこを磨けばいいんですか」


全部って言ってやりたいけど今はそんな話をする段階じゃないね。


「君は変わらなくていい」

「え?」

「まずは、相手のことを知るんだ」