気になりながらも、休んで遅れた分を取り戻そうと

間近に迫ったお遊戯会の準備をしていたら

年中組の席が揉めていた。

目線だけを向けると

海晴ちゃんと航君の言い争う声が。

普段、仲良しの二人だからちょっと心配。

よくよく聞いてみると、頭の痛い航君が

海晴ちゃんに痛み止をもらったのに『飲んだらダメ』だって言われてる。

…………………………どうして??

もしかしたら、期限が過ぎてたのかな?

ちょうど唯も、持ってるから渡してあげようかな?と

バックから取り出していたら

「ダメ!!」

「吐いて。」という、海晴ちゃんの叫び声と

「みぃ、落ち着いて。
飲んでないから。」と、抱きしめて背中を擦る航君の姿が。

えっ??

びっくりして固まる唯を無視して

3人が、唯にするように海晴ちゃんの世話を妬いている。

送り出した二人を眺めて

「たぶん、あの二人…………付き合ってるよ。
痴話喧嘩だから、大丈夫。」って……夏苗ちゃんが教えてくれた。

航君と海晴ちゃん?!

びっくりして、目をまん丸にしてたら

ポンと頭を叩く先生。

「そういうこと。
だから、心配ないよ。
明日には、いつもの笑顔を見せてくれるから。」って。