「…………………あの、自分の事で申し訳ないんですけど…………」

そう言うと、改まって正座する和也さん。

「明日、お父さんとお母さんに挨拶に行こうと思ってます。
年内に籍を入れて、尋を安心させたいので。」

「えっ!」

唯の驚きに

「そっかぁ……………。
やっぱり、その方が良いのかな?」って先生。

…………………………??………………。

やっぱり??

キョトンとしてるのは唯だけで………

「先生も気づいてたよね…………唯ちゃんの不安。
私達じゃ、どうすることも出来ないねって……
四人で話してたんだ。」って……彩ちゃん。

航くんまで

「俺も、先生がここのところ強引に側に置こうとしてたから……
たぶん色々考えてるんだろうなって。」

あれっ?

今、和也さんが尋ちゃんと結婚するって話しだったよね?

どうして先生?

クスクス笑う洋介さんが

「唯ちゃんっていっぱい悩むし………相手の事をしっかり見てるのに
自分の事は鈍いよね?」って。

これには、唯以外の全員が笑うの。

もう~。

「取りあえず、尋ちゃんと和也さんに乾杯しよう!」

彩ちゃんの言葉に、またまたグラスにアルコールが注がれていく。

「和君、尋ちゃん………おめでとう!」

先生の乾杯の音頭に

カチャって……幸せの音がいっぱい響いた。