「あの、良かったら────」

男の子はレジのカウンター越しから、顔を近づけてくる。

そして─────
私の耳に顔を寄せて

「また……シフォンケーキ食べに来てくださいね?」
と甘く囁いた。

そして─────

─────ちゅ

頬にキスをされた


──────っ!!!

私はびっくりして 、一瞬何が起きたか分からずにいた…………

そして───
我に返って、お店の中だということを思い出す
恥ずかしさのあまり……

─────勢いよくお店を飛び出したのだった。