私の顔も時間差で赤く染まっていく…… 少し唇に奏多くんの手が触れただけなのに……… そっと、唇に手を当てる それに─── さっきの奏多くんの真っ直ぐな言葉が心臓をドキドキと強くさせてくる 静まれ静まれ静まれ…… そう言いきかせて、 私は奏多くんが戻ってくる頃には、平常心に戻っていた ─────────── 『こっちに来るなっ! ───俺は……もう……うっ!』 『おいっ!お前、ど、どうしたってんだ?!』