沢山の…………… 屋台が出ていて、私の目はさっきから奪われている。 ──────あっ! あそこに、りんご飴!! こっちには、チョコバナナ!! それに、隣には綿あめ!! どれから食べよう……… 私の頭の中は食べ物のことでいっぱいになっている。 フラフラと匂いにつられて、歩き出してしまう。 そんな私を瑠生が、バシッと手を掴む。 「ちょ、りあ!!」 「えっ、何?」