演出のせいか、幕はなかなか……降ろされない そして───── 水穂野が、僕に顔を近づけてキスをしようとする。 ─────えっ?と、僕は、驚く こんな演出はないはず……… 元からキスシーンはなかったはずなんだから! 周りのクラスメイトたちは、ノリノリで…… もし、ここで……… 僕が拒否ってしまったら、劇は台無しになってしまう。 僕のそんな考えを見透かしたかのように…… 水穂野は小さく言う。 『瑠生……早く……キスして?』 『………っ!』 僕は─────