『あぁ……さっきの電話?婚約中の彼女……って、
そんなこと聞いてどうすんだよ?』


『…………っ!』

自分から聞いたくせに、いざ、先生から言われると、勝手にポロポロと涙が溢れてくる。


私は先生に告白もすることないまま………


その場から………


─────逃げ出した


そして──────

昇降口で待っている雪乃に抱きついて、ただひたすらに

泣いて、泣いて………呆気なく


──────私の恋は終わりを告げたのだった。