冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




その後は話題が変わり、二人は服の話で盛り上がっていた。



少しして、先に私の駅に着く。



その一本後が楠木の駅で、あの二人も楠木と同じ駅のはずだった。



私の駅に着くまでずっと抱きしめられてて、時間にしたらそこまで長くなかったけど恥ずかしいのに変わりなかった。



そして私は電車を降りるため、楠木から離れて挨拶をしようと思ったのだけど…。



「ちょ、楠木…!?」



何故か腕を引っ張られ、楠木も一緒に降りてしまう。



「どうしてあんたも降りるの!?」
「…送る」



「送るって、そんなの悪いしそこまで暗くないから大丈夫!」



慌てて拒否するも電車のドアが閉まり、発車してしまう。



「もう電車も行ったからいいだろ」



楠木は平然と言うけど、なんてやつだと素直に思った。



正直、感謝してないわけでもなかったけど。
こういう時、誰かがいてくれるだけで気が楽になる。