冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




「な、何…」
「これ、昨日のやつ」



あまりにも楠木が低い声を出すものだから、陽菜がビクッと怖がっている。



こいつ…もっと愛想良くできないわけ?



なんて思いつつ、楠木の手元を見てみれば昨日私が途中放置した集計していた紙だった。



それも最後の方は私の字じゃない綺麗な字が並べられていて。



「もしかして、やってくれたの?」と、聞かずにはいられなかった。



「当たり前だろ。
それ目的で残ったんだし」



まさかやってくれてたなんて。
文句も言わないからちょっとだけ見直したかも。



だからって昨日のことを許せるわけじゃないけど。



「ありがとう」



一応やってくれたわけだし、楠木にお礼を言い紙を受け取る。



「ああ」



特に反応するわけでもなく、無愛想に返事をする楠木。



昨日とは大違いだ。