冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。





この目、知ってる。



いつもバスケと真剣に向き合っていた中学の頃と同じ目。



練習に試合に、どんな時だって。
楠木は決して手を抜いたりしない。



才能があると言われるけど、そんな楠木もまた努力家でもあるのだ。



そんな一直線な楠木だからこそ、誰もが欲しがったというのに。



ねぇ、どうしてあんたは……バスケを捨てたの?



ふと理由が気になったけど、聞いたところで余計に腹が立って終わりだろうと思ったからやめておいた。



「意味わからないから」
「そのままの意味だけど」



「…わかったから離れてって。
作業できないでしょ」



あと少しだというのに、楠木が邪魔してきたせいで全く進まなくなってしまう。