冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




「責めないでよ…もういいの。
私だってバスケばっかで、斗真のこと考えてなかった」



だからお互い様なの。



というかもしかしたら私の方がずっと、斗真を苦しめてたかもしれない。



「そんなことないよ、俺の中で恵美の存在は大きかった。


でもそれに気づくのが別れてからなんて、遅すぎたんだ」



ぎゅっと、斗真が片手を強く握りしめるのが見えた。



「……斗真、あのね、私斗真に伝えたいことがあるの」



どうか、過去に縛られたままでいないでほしい。
前に進んでほしい。



「……何?」



「私って、バスケのことばっかで、ずっとバスケの考えてたって思ってたけど、違った。


斗真がいたから、斗真が隣にいたから私はバスケを好きなままで、バスケが心から楽しいって思えた。


斗真には数え切れないくらい、支えられた。
私のバスケ人生は、斗真がいたから成り立ってたんだよ」



どうか、届いて。



この事実に気づいたのは、つい最近だけど。
そう、私だって気づくのが遅すぎたんだ。