冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




「……どうして恵美が泣くの?」
「だって…斗真……」



「泣かないで。
恵美を泣かすためにここに呼んだわけじゃない」



斗真が私に歩み寄り、そっと頭の上に手を置いた。



久しぶりに斗真に触れられる。
その優しい手つきは中学から変わらない。



斗真を間近で見ると、さらに涙が溢れてしまう。



ああ、私は斗真を傷つけた。
それこそバスケをするのが楽しくなくなるくらい。



「斗真…私、斗真のこと何も…知らなくて……」



「ううん、違うよ。
俺の方が恵美のこと何もわかってなかった。


俺は確かにあの時、恵美じゃなしにバスケをとったんだ」



斗真の目が少し潤んでるような気がしたけど、私自身泣いているから本当はわからない。