冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




私だけが苦しんでると思ってた。



前に一度、会った時。
斗真も苦しそうにしてるのは見てわかった。



だけど私なんかよりも…って思ってた。



でも、違った。
斗真は…斗真も、ずっと思い詰めてた。



それこそ、バスケをしていて楽しそうじゃないくらい。



ユニフォームを監督に返してしまうくらい。
試合に出るのを…断るくらい。



どうして私は、もっと早く気づいてあげられなかったんだろう。



どうして私は…もっと早く斗真を楽にしてあげられなかったんだろう。



ぎゅっと胸がしめつけられ、息が苦しくなる。
私が泣いていいはず…ないのに。



「なんであんたが泣こうとするの…!?
全部あんたが悪いの!!」



責められて当然だ。



私だけでなく、斗真も過去に縛り付けてられていたのだから。



ただ斗真の場合、私の一言で救われてたかもしれないっていうのに。