冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。





すると突然、楠木の大きな手がスッと伸びてきた。
その手で頭を優しく撫でられる。



こんなイケメンに頭撫でられてドキドキするとか以前に、驚きすぎてもはや固まることしかできない。



その間にも楠木の手はだんだんと下りてきて、今度は私の頬へと触れた。



その穏やかな表情に、優しい手つき。



いつもの楠木じゃ考えられないほど、目の前の彼は別人のようだった。



「ねぇ、いきなりどうしたの?」



さすがの私も好き勝手されるわけには行かず、楠木の手首を掴む。



「可愛かったから触りたくなった。それだけ」



さすがはポーカーフェイス。
全く表情から感情は読めない。



穏やかな雰囲気は変わらなかったけど、焦る様子もなく平然と話す楠木。