冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




「びっ…くりしたぁ」
「緊張してんのか?」



「え…?」
「斗真と話すの」



口が裂けてもあんたのことで悩んでるなんて言えないから、曖昧に笑っておく。



「お前の頭の中は斗真だけかよ、まじむかつく」
「ちょっ…髪ボサボサになるから…!」



そしたら勝手に誤解した楠木が私の頭をわしゃわしゃと撫でた。



「お前、今日斗真がいつ来るか知ってんの?」
「あっ…えっとね、午後からだよ」



実はお互い、連絡先が変わってなくて一度だけ連絡をとったのだ。



どうやら朝に部活があるらしく、午後からここへ来るようだった。



ということは、バスケ部の子たちと来るのかな、なんて勝手に想像してみたり。



「じゃあ斗真来るまでは暇だってことだよな?」
「は?何言ってんの、ここの仕事…」



「俺たちもうすぐ終わりだろ?」



そう言われ、時計を見ればシフト終了時間の11時を過ぎようとしていた。