冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




「ひどい言葉?」



「お兄ちゃん…中学の引退試合辺りからずっとお兄ちゃんらしくなくて…バスケ今もやってるけど、全然楽しそうじゃないんだ…。


家では笑ってるけど、一人の時はいつも悲しそうな顔してる。


でも中々上達しない俺のために『今からバスケしようか』って、その日も練習あって疲れてるはずなのに誘ってくれて。


だけど俺、もう限界で…比べられるのが嫌で…『バスケが上手いお兄ちゃんに俺の気持ちがわかるわけない、俺は絶対上手くならない』って言っちゃった…俺の方が、お兄ちゃんの気持ちわかってないのに…」



悠真くんの目から涙がこぼれ落ちる。
相当、思い詰めていたのだろう。



「今もまだ謝れてないのに…お兄ちゃん悪くないのに『ごめんな』って言われて、今はもういつも通りで…


だけど俺ずっと謝りたいけど、お兄ちゃんここ最近もっと辛そうなんだ…何か思い詰めてる…だから中々声かけられない自分が嫌で……俺もうバスケやる資格なんてない」



まだ小学生の悠真くんが、はっきりと言った。
“バスケやる資格がない”って。



その言葉を聞くのが、たまらなく辛い。