「お姉さんは誰…?」
悠真くんは、見た感じだと小学五、六年生に見える。
「私はね…んー…楠木…じゃない、秀哉くんのお友達だよ」
「秀哉くんのお友達?
彼女じゃないの?」
まさかの大胆な質問をされてしまい、返答に困るけど曖昧に頷く。
「まあ…一応、彼女なのかな…」
苦笑しながら私は悠真くんの隣に座った。
「悠真くん、だよね?」
「うん、そうだよ」
悠真くんを見れば、やっぱりどこか暗い表情を浮かべている。
「……バスケ、しないの?」
私のこの言葉を聞いて、悠真くんの肩がピクッと動いた。
「今日は秀哉くんに絶対来てくれって、言われたから来ただけで…バスケするつもりは、ない…」
途切れ途切れだったけど、悠真くんは確かにバスケを拒否した。