冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




やっぱり楠木はすごいなって、心から思う。



そんな楠木が、バスケといつも真剣に向き合ってる彼が。



バスケを続けていないのは、本当にもったいないと思う。



あんなに好きだったからこそ、余計にそう思う。



純粋で、ただ真っ直ぐで、綺麗なその姿が今の私には眩しい。



「うわー、やっぱり秀哉くんには勝てないなぁ」
「でもカズ、前よりも上手くなってるけどな」



「だって秀哉くんが教えてくれたからね」
「それでも頑張ってるのはカズ自身だから」



「だけど秀哉くんに一回くらい勝ちたいよ」



ここに来ている誰もが、楠木のことを尊敬し、憧れている様子だった。



「秀にい、かっこよかった…!
大好き!」



楠木のプレーに惚れた亜紀ちゃんが、楠木に抱きつく。



「おい、亜紀。
ちゃんと見てたか?」



「見てたよ!かっこよかった!」
「……ディフェンスのやり方、見てたか?」



「あっ……ごめんなさい、秀にいかっこよくて見てなかった…」



素直に謝る亜紀ちゃんにため息をつくけど、優しい楠木だ。



もう一度、楠木は亜紀ちゃんに丁寧に教えていた。