冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




「離せこの変態!
家連れ込むのか最低!」



「は?何言ってんだよ」
「どうせ前みたいなことするんでしょ!?」



部屋に入ってしまえば力負けして終わりだ。



そんなの絶対嫌。
無理矢理されるのが一番嫌だ。



「お前…バカだろ」
「何がよ!」



なのに楠木は呆れ顔で私を見てくる。
そんな顔したいのは私の方だ。



「俺家連れ込むなんて言ってねぇけど?」
「でもこの道、家の方向でしょ!?」



「…あーもうめんどくせぇ。
黙ってついてこい」



ほら、最終的に説明を放棄して無理矢理手を引っ張ってくるし。



もう終わりだと、半ば諦めつつ歩くこと数分。
楠木の家が見えてきた。



何か逃げる方法はないか、必死で考えていると、ふと楠木の家の前に子供二人いるのが見えた。



子供…?
男の子と女の子の姿だ。



楠木に弟妹っていたんだ、なんて思っているとその子供二人がこちらを向く。