冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。





どうしてもっと早く思いつかなかったのだろうと思いながら、私は教卓へと移動する。



するとほぼ同じタイミングで足音が聞こえてきた。



見ると楠木もこちらへと向かってきていて。
読めない表情で私の隣に立った。



近くで見ると余計かっこいいのがわかるから腹立つ。



綺麗な二重の目に長い睫毛、鼻も高いし肌も綺麗し逆に欠点はないの?って思ったけど、楠木の欠点は性格だ。



いや、それとも表情かもしれない。
笑えば絶対もっと印象変わるのに。



そんなこと思ったところで私には関係ないから、考えるのをやめた瞬間。



「じゃあ文化祭で何がしたいか、一人ずつ紙に書いて出してもらうか」



「……は?」



不意にその綺麗な顔が無表情のまま私の方を向いて、話しかけてきた。