冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




それから、学校を出て駅へと向かうけど、その間の視線も痛いほど刺さる。



この視線から逃れたくて、早く帰りたい気持ちが募っていく。



「居心地、悪そうだな」
「……あんたが隣にいるから」



じっと睨んでやるけど、効果がないことはもう知っている。



「お前がどんな顔してても可愛いって思ってしまう俺って相当重症だな」



しかも楠木は苦笑いだし、変なこと言い出すし。



「あんた、それは病院行った方がいいと思うけど?」



何がどんな顔してても可愛いだ。
よく平気で言えるな。



その言葉に、顔が熱くなる自分も恨みたい。
でも、きっとこの暑さのせいだと思い込む。



「一生治らない気がする」
「バカじゃないの」



ここまでバカ発言をするやつだとは思わなかった。