「もうすぐ学校始まるんだから会う必要ないでしょ」
「学校だと色々できねぇだろ」
「なっ…この変態!着替えるからさっさと出てけ!」
どうしてこんな発言しかできないんだ。
「面白くねぇな、お前」
そっちが勝手に入ってきたんでしょ!?って言いたくなったけど、我慢する。
とりあえず早く出て行ってほしかった。
すると楠木が突然立ち上がるものだから、思わずビクッと肩が震えてしまう。
「……何期待してんの?」
悪そうに楠木が笑う。
その笑みにイラっとしたけど、枕は楠木の手元にあるから投げられない。
「そこまで手出したりしねぇよ。
……まあお前が望むなら別だけどな」
「望むわけないでしょ…!」
「だろうな」
それだけ言って、楠木は枕をベッドの上に戻し、ようやく部屋を出た。