冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




今はって何?



それに、バスケを続けるか続けないかに関しては言葉を濁していた。



バスケをしたらこの高校に来た意味がない…?



「……ねぇ、あんたはどうして…この高校に来たの…?」



無意識に、バスケットボールに触れていた。
懐かしい手触り。



男子用だから、女子よりも大きいけれど他は変わらない。



思わず泣きそうになってしまったから、慌てて手を離す。



これ以上バスケについて考えていると、きっと思い出してしまう。



過去のこと全部。
私はまだ引きずってる。



まだまだ、過去に囚われたままの弱い人間。



またマイナス思考に陥っていると、ガチャリとドアが開く。



パッと振り返れば楠木がいて、その瞬間何故か安心感が広がった。