そして私たちは教室を出て、電車に乗る。
二駅先のショッピングモールに行くのだ。
また誤解されるんじゃ…と不安もあったけど、文化祭委員の仕事だから仕方ない。
「じゃあ別行動して早く終わらせよっか」
どうしても並んで歩きたくないため、我ながら別行動という名案を思いついた。
それほど、ショッピングモールに入ってからの周りの視線はすごい。
みんな楠木を見ているし、私に向けられるのは痛い視線。
別に落ち込んだりはしたいけど、普通に考えて居心地が悪い。
「一時間もいらないよね?
三十分で終わらせよう。
二階にあるペンキとかは私が買うからあとはお願い!
てことで三十分後にまたここ集合ね!」
「は?おい、お前…」
楠木に何か言われる前に、逃げるようにして立ち去る。



